コンセプト

草原と青空 SDG's

 SDGs 『持続可能な社会』がメディアで取り上げられるようになり久しいですが、40年以上前から『石けんの安全性』を中心に環境問題を訴えてきた弊社にとっては時代が追い付いてきた感じがし、少しうれしく思います。
『人間も自然の中に生きるもの』と当社は考えており、いち化粧品製造と言う立場から、自然界に極力負担をかけない、自然に、人に優しい商品を開発しています。その商品を通じて少しでも、きれいな川、きれいな海の緑の地球を守るための世の中のお役に立ことが出来れば幸いです。

化粧品メーカーとして、地球のためにできること。

弊社においては人にやさしく、自然に負荷をかけない生分解性の良い製品の販売、パッケージのごみを極力削減する等の取り組みを行っています。
一例をあげるなら、コロナ渦の中販売した、『ポルックスハンドソープ』です。
これは軟質固形カリ石鹸を水で3倍に溶かし液体にして泡ポンプ等で使用するものです。
商品は紙箱に入っており、固形カリ石鹸はビニールシートで包んであります。紙箱は資源ゴミ、中身の軟質カリ石鹸は純石鹸で生分解性は高く人にやさしい、2g以下のビニールシートは自治体によりごみか否かと言う商品です。
水で3倍に溶かすので、使用時の量に対して流通が軽く済み、輸送時の燃料も微々たるものですが少なくて済みます。

石けん以外はダメか?

1960年代に洗濯洗剤や食器洗いに用いられたABS(分岐アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)は活性剤の構造上石けんより水質に左右されず、泡立ちが良い等石けんの欠点を克服した時代の寵児でした。ですが河川の泡立ちや手荒れ、皮膚障害問題等がありました。川や海を汚す自然破壊説や、肝機能障害等の人体有害説もあり、ABSはこれらの環境問題もあり改良型へ置き換わっていきます。1970年代に改良型として登場するのがLAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)はABS活性剤の構造上ベンゼン環を持たないため分解しやすくなり、以前のような河川や海の泡立ちは少なくなりました。近年液体洗剤で使用されているものがAE(ポリオキシンエチレンアルキルエーテル)で、さらに液体洗剤で最近目にするものがラウリル硫酸ナトリウムです。
LASやAEは水性生物に影響がある物質として化学物質管理推進法の指定物質に上がっています。問題ないとする声もありますが今後の動きに注視しています。
個人の感想ですが、汗ばむ季節にこれらが含まれる洗剤で衣類を洗うと、肌のかゆみを感じ、石けんで洗うとそのようなことが起きない、という例もあります。
また、DOGシャンプー開発に至った理由でもあるのですが、ラウリル硫酸ナトリウムを配合されたシャンプーを使用した際に、皮膚の弱いうちの犬の場合では湿疹ができました。よって、ラウリル硫酸ナトリウムまで来ると、賛否両論ありますが、以前のABSから比べれば改善されてきたかとは思います。

石けんは良いか?

環境と言う問題だけ取り上げればおそらく優等生でしょう。個人的な感想ですが、石けんシャンプー以外は頭がかゆくなってダメと言う声も聞きます。しかし、マンション等で全戸純石けんに変えたら浄化槽が石けんカスで詰まるという話も聞きました。
何より純石けんシャンプーの使用感に対する声もあり、すすぎで軋みます、慣れるまで頑張ったが無理でしたと言う声もたくさん聞きました。
石けん運動40年の間に石けんすらダメでした、私は何で洗えばよろしいかと言う声もありました。
石けんも残念ながら万能ではありません。これらの声は真摯に受け止め、純石鹸にこだわらず使い勝手に優れた、環境にも配慮した商品も開発していきたいと考えています。

明日の地球を守るため

近年、生活排水は直接河川に流すのではなく、下水道に流します。表面的には見えないですし、完全に処理していると思いがちですが、下水道処理関係者等は泡立って消泡剤を使わなければならないと聞きます。下水処理では有機物は除去できますが化学物質は完全に取り切れていないのが現状です。
まず、環境に負荷をかけないように洗剤等は必要以上に使わないようにして、できるだけ人や地球にやさしいものを使うように心掛けましょう。50年、100年と持続可能な社会にするために。

散布図

散布図